すっかり更新が空いてしまいました・・!この1カ月の間に、転職をしたりハノイへひとり旅したり、台北へ母娘ふたり旅したりといろんなことをしておりました。旅行については、またいずれ記事にできたらな~と思っています!(いつになるやら)
それはさておき、イタリアひとり旅の続きです。フィレンツェからシエナへの日帰り旅行へ。2時間近くバスに揺られて降り立ったこの街の散策を続けます。今回は「世界一美しい」と称されるカンポ広場へ!
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坂道が美しいシエナの街並み
サリンペーニ広場を抜け、カンポ広場のほうへと歩みを進めます。道なりに南下していけば歩いて5分もかかりません。
建物と建物の間には、トンネルのような屋根のある道が何本か存在していて、となりの通りとを繋いでいます。光が入りにくいひっそりとした空間で、静かにうきうきする雰囲気。
丘上都市のシエナの特徴は坂道が多いこと!
シエナは丘の頂上にある街であるがゆえに、坂が多い街としても知られています。歩いているとそれをよく実感する起伏のある地形です。
ただこの坂道こそが、シエナの美しい景観を生み出すのに一役買っていて。長い長い下り坂の下まで、イタリアの住居がずらりと並ぶ姿が目に飛び込んできたとき、あまりの美しさに言葉を失いました。
これまでに訪れたローマやオルヴィエート、フィレンツェとはまたちがう、シエナならではの魅力!
観光スポットを除いた「イタリアで見つけた好きな光景」ランキングをつけるとしたら、間違いなく上位に入るほどの感動をこの坂道で得ました。
ふらふらと街歩きを楽しみましたが、街中に丁寧な案内看板を設置してくれているおかげで、迷うことなく進むことができるのもありがたい。
カンポ広場そばにある商人のロッジア
そうこう歩いているうちに、カンポ広場のすぐそばまでやってきました。
辺りを見ると、なにやら美しい建造物が。知識のない私は宮殿かなにかかしらと思いながら写真を撮りましたが、あとから調べるとこれは商人のロッジア(Loggia della Mercanzia)。
ロッジアとはイタリアの建築意匠の一種で、ファザード(正面)部分に吹放しの半屋外空間をもつ建築物のことだそう。雨の日に、屋根のあるこの場所で商人たちが取引をしていたんだって。
柱には立派な彫刻があり、とっても立派な造りです。
中庭部分には女性をモチーフにした彫刻が飾られていました。どこか凛々しくてかっこいい、気がする。特に1枚目の彫刻は、なんだか現代的な雰囲気の見た目でおもしろい。
外からちらりと見るだけなのでわざわざ調べて行くほどではないですが、バス停からカンポ広場へ向かう途中にそのまま立ち寄れる場所にあります~。
「世界一美しい広場」カンポ広場へ
商人のロッジアのあるチッタ通りは、カンポ広場の半周をぐるりと囲うように走っている通り。建物の切れ目には、こんな風にカンポ広場へと抜けられる小道が造られています。
この写真では伝わりづらいと思うのですが、「あ、あの小道の向こうにたのしそうな場所があるぞ!」と分かる絶妙な距離。賑やかな様子が伝わってきて、気持ちが逸ります。
小さなバールや、階段でぐうたらとおしゃべりを楽しむ人々の間を抜け、暗がりの向こうにある賑やかな空間へとわくわくしながら進みます。
外へ出ると一気に視界が開けて、頭で想像していたよりもずっとずっと、ずっとずっとずっと広い、カンポ広場が現れました!もうね、この瞬間にカンポ広場のとりこ。いや~~~にくい演出。
傾斜のある扇形の広場でたくさんの人とともにの~んびり
中世の広場としてはヨーロッパ最大を誇るカンポ広場。
カステルヴェッキオ、サン・マルティーノ、カモッリーアの3つの丘が合流する窪地に造られていて、貝殻や扇に例えられるような変わった形をしています。
さらに特徴的なのは、扇の付け根に向かって各方位から傾斜が作られていること。そしてその傾斜を活かして、多くの人があちこちに座ったり寝転んだりとのどかに楽しんでいて、雰囲気がとんでもないくらいに良い!
人は多いものの、それ以上に広場が大きいがゆえにまったく混みあった印象がなくて、最っっ高にリラックスできます。
広場の周囲にはレストランやバールの数々が。
「世界一の美しさ」は伊達じゃない!
「世界一美しい広場」は伊達じゃないな~と思い知りました。私がシエナに住んだら、きっと毎週末なんの意味もなく吸い寄せられるようにここへ来てしまいそう。
中世の雰囲気を携えた街並みと、視界の開けた大きい広場と、青空と、のんびり楽しそうに過ごす人々。きらびやかな建築物や装飾があるわけではないのですが、素朴ながら最強のコントラスト。
これは現地で目にしないときっと分からない感動だなあ。フィレンツェからちょっと遠いですが、時間があればみんなにぜひ来てほしい~!できれば晴れた日に・・!
私も周りの人たちにならって適当な場所でどしんと座り、しばらくぼーっとこの空間を楽しみました。
イタリアへ行く前に、私にこの場所を勧めてくれたのは我が弟。「カンポ広場でたのしそうに遊ぶ天使のような子どもたちを、ぼーっと眺めながらパニーニを食べた時間が至高だった」としあわせそうに語っていたんですが、その気持ちがよくよく分かりました。癒される。
ぜひマンジャの塔からの眺望も楽しんで
カンポ広場の傾斜の先にあるのは、マンジャの塔が立つプッブリコ宮殿。
入場料を払うとマンジャの塔へ登ることができます。個別券なら料金は10€。
400段もの階段を上り下りしなればならないハードルはありますが、カンポ広場やシエナの街並みを見渡せる素晴らしい場所なので、立ち寄ったらぜひ登ってみてください!
年に2度の競馬レースで盛り上がるカンポ広場
カンポ広場は美しい景観だけでなく、パリオ(Palio)と呼ばれる競馬競技でも有名な場所。
1147年から800年以上も開催されているこの歴史ある競技は、シエナの各地区の代表騎手が争う地域対抗レース。催されるのは年に2回だけ!この時期は世界から観光客が押し寄せ、大変な盛り上がりになるんだとか。いつか見てみたいな~!