すっかりお久しぶりのブログ更新となってしまいました。
2019年の夏過ぎから、転職にともなうドタバタ(転職活動~引継ぎ~入社~引っ越し)と、月1度程度の海外旅行のドタバタが続いて、あっとういう間にブログ更新のペースを失ってしまいました。
今の世界は、2019年のころには到底想像のできていなかった状況にあります。一番の趣味だった旅行もキャンセル続きで、旅好きにとってもつらい日々が続いています。でも前向きにとらえると、今まで以上に自宅でのんびり過ごせそうなので、これを機にまたブログを書く習慣を取り戻したいな、と思っています。
ということで、まずは書きっぱなしだった2019年GWのイタリア旅行の続きから。これ以降の文章では現状には触れず、当時のたのしかった思い出だけを語っていきますのでご容赦ください。
Contents
シエナのシンボル マンジャの塔へ
シエナ大聖堂の美しさに圧倒された後は、先ほどまでランチを取っていたカンポ広場へ戻ることに。
目的は、広場の中心にどんとそびえるマンジャの塔に登ってシエナの街を見下ろすこと!
実はランチのすぐあとにも寄ってみたのですが、そのときは一時的な天候不良によってクローズしていたんです(T_T) 諦めてシエナ大聖堂を観光しているうちに天気が回復したことで、ふたたび登れるようになっていたので行ってみることにしました!諦めずに再度覗いてみてよかった~。
マンジャの塔とは
「世界一美しい広場」とされるカンポ広場のシンボルのように立つマンジャの塔は、プッブリコ宮(市庁舎)の東端から伸びる塔です。高さは約102メートルで、トスカーナで最も高い塔なんだとか。
塔の真下にあるエントランスから中へ入ることができます。
チケット情報と見学のルール
中庭のようなスペースを抜けて、看板の赤い矢印の方へ進むとチケットオフィスがあります。美術館も併設してるっぽい。
中庭。
無事にチケットを購入できました!
料金は完全に忘れてしまったんですが・・、ガイドブックを見るとチケットは€10とのこと。営業時間は10~19時(冬季は~16時)で、チケットの販売は閉館の45分前までだそうです。たしか美術館にも入れるようなセットのチケットもあった、と思います。
見学にはわりと細かい決まりがある様子でした。また、後述しますがカメラ等を除いた荷物をロッカーに預ける必要があります。
- 階段の昇降含めて見学は30分以内
- 人数によっては入場制限あり
- 撮影は可能だが、付属レンズやケース、セルフィー棒、三脚の持ち込みは不可
「見学は30分」「入場制限あり」とのことなので、ゲートキーパーがいるのかな?と思いきやそんなことはなく、少なくともこのときは、中庭そばから続く階段を登って自由に上へ行くことができました。
美しい光景を求めて400段の階段に挑む
さて、マンジャの塔の階段は全部で400段。そしてエレベーターはありません!
イタリア旅行は結構階段の上り下りが多いので、歩きやすい靴を履いてくることはほんとのほんとに大事。階段を400段上がるのって、ジョギング15分程度の運動量だそうですよ。
・・・ようし、気合を入れて登るぞ登るぞ。
登る・・・登るぞ・・・・・・。
疲れた~!
人が一人取るのが精いっぱいの狭いところも多く、さらに階段は結構な急さ。後ろの人の邪魔にならないように止まらず登り続けるのは思いのほかしんどくて、足腰の丈夫さに自信のある私もさすがに息が切れました。
私のすぐ後ろを懸命に登る欧米系のおじいちゃんがしんどそうにしていたので、「あともうちょっと!」「がんばって、がんばって」と励まし合いながらエッサホイサと足を動かしつづけました。
ロッカーに荷物を預ける
階段を登っていると途中に小さな部屋があり、そこにいくつかのロッカーとスタッフの女性がふたり立っていました。
頂上へ行くためには、ここで荷物を預けることが必須だそう。アクションカメラにつけている小さな手持ち棒も持ち込み不可とのことでした。
手荷物をすべてロッカーにしまい込み、首からさげたデジタルカメラと、アクションカメラだけを手にとっていざ頂上へ。
息を切らして頂上へ!シエナ色の美しい街並み
ついに頂上へ!呼吸を整えながら顔を上げると、目の前にシエナの美しい街並みが広がっていました。さっきまでいたカンポ広場があんなに遠い。
いっしょに登り切ったおじいちゃんと並んで、強く吹きあれる風を気にもせず、きれいだねえとふたりでずっとこの景色に見とれていました。
「僕が人生で見た中でもっとも美しい光景だよ。少し曇っていはいるけれど、それすら美しく感じる」とおじいちゃんが感慨深そうにしていたのが印象的で。
私よりずっとずっと長く人生を生きたこの見知らぬ人が、彼の人生の中でもっとも美しい光景に出会ってうれしそうにしているところに立ち会っているんだなあ、という事実がなんだかすごく不思議で、光栄な出来事でした。
イタリアは街を歩いていると、街ごとに雰囲気が異なることがよく分かっておもしろいんですが、それぞれの街に立派な塔があるおかげでそれを上から見ても実感できるところがさらにおもしろい!
オレンジ屋根が印象的なフィレンツェとは違い、シエナの街並みはブラウンカラー。この落ち着いた歴史を感じされる色合いは、絵の具の「シエナ色」の名前の由来になったといわれています。
マンジャの塔のつくり
ちなみにマンジャの塔の頂上はこんな感じで、塔の四方を歩けるようになっています。
あまり広くはないほか、柵などが特に設けられていないので、おかげで視覚を遮るものなく街を見下ろすことができます。人数制限があったり、手荷物を預ける必要があることもこれを見ると納得。
このあと、おじいちゃんが「四方の光景すべてと写真を撮ってあげる」と声を掛けてくれて、やさしさに感激しながらお願いしたところ、風があまりに強くて全髪大暴走&爆笑の写真ばかりなのもいい思い出。
鐘もある。
帰り際、ロッカーから物を引っ張り出しながらおじいちゃんに別れを告げたら、「ドウモアリガトウ」と日本語でお礼をいいながらお辞儀をしてくれました。こういうちょっとした旅先の出会いって本当に本当にうれしくなる。おじいちゃん、ありがとう。
シエナ日帰り旅行はこれでおしまい
シエナで絶対に寄りたかった観光名所はすべて行けたので、大満足の気持ちとともに街を後にします。
中世の街に来たような歴史と落ち着きを感じさせるシエナ、とってもいいところでした。
正直いうと「フィレンツェから近いしせっかくだから」というくらいの気持ちで訪れていて、そんなに期待してなかったんですが・・・笑、カンポ広場ののびのびさもシエナ大聖堂の重厚も、高い高いマンジャの塔から眺める街並みも、すべてがほんっとうに美しかった!
坂が多いがゆえの、街角のちょっとした場所すらもはっとするほど絵になる街でした。
フィレンツェから日中(昼前~夕方)の日帰りで十分楽しめるので、日程に余裕がある方はぜひ!
17:10発のバスでフィレンツェへ
帰りのバスは17:10発に乗車。乗り場は往路と同じバス停のarea3でした。飲み物を買いたかったけどそんな余裕がないほどギリギリの乗車でした・・・!
ちょうど7時間ほどのシエナ日帰り旅行、大満足です!
[往路]フィレンツェ11:40→シエナ13:30(ordinaria/鈍行)
[復路]シエナ17:10→フィレンツェ18:30(rapid/急行)
ちなみにフィレンツェ⇔シエナのバス情報はこちらの記事からどうぞ~。